復元の精度
(1) 削除したEメールメッセージ
削除した後、他のデータによって上書きされた場合や、最適化によって完全に削除された場合には復元できません。
(事前に「Microsoft Outlook Express」ツールバーの「ツール(T)」−「オプション(O)」−「メンテナンス」−「バックグラウンドでメッセージを最適化する(O)」の設定を最適化されない設定にしておくことをお勧めします。ただし、「Microsoft Outlook Express」のバージョンによっては、この設定項目は存在しません。)
削除したEメールメッセージは、データが上書きされずに残っている場合でも、512バイト置きに4バイトのデータを失っているため、削除前のEメールメッセージと完全に同一にはなりません。
不明な4バイトの部分は、半角スペースで補います。
但し、ヘッダ部分の決まり文句など、文脈から機械的に推測できるものは自動的に推測値で補う場合があります。
しかし、補った値は、推測値のため、削除前の値と同一のものであるという保証はありません。
また、添付ファイルがある場合は、一部でもデータが欠けると、正常に使用できない可能性が高いため、多くの場合は開くことすらできないか開いても文字化けするといった結果になります。
しかし、このような場合でも、姉妹品「抽出」を使って、添付ファイルに含まれていた一部の文字列を抽出できることがあります。
(2) 削除していないEメールメッセージ
何らかの理由により破損し、「Microsoft Outlook Express」で正常に表示されなくなった場合などに使用しますが、(1) の場合と違って、データを失ってはいないため、復元に必要な部分が破損していない限り、添付ファイルも含めて完全な状態で復元されます。
1つのEメールメッセージから複数のファイルが作成されるという問題
Eメールメッセージの本体部分は、各Eメールメッセージの開始位置情報を持っていないため、全ブロックをEメールメッセージの先頭とみなして、復元するという方法を採用しています。
そのため、1つのEメールメッセージからブロック数と同じ数のファイルが作成されます。
これらは、ほとんどの場合、そのうちの最もサイズの大きなファイルがもっとも正確に復元されたファイルであり、その他のファイルは、Eメールメッセージの途中から始まっている不完全なものであると推測しつつも、最終判断はお客様に委ねることとし、本ソフトウエアはこれらも全て復元します。
なお、逆に、複数のEメールメッセージが繋がって1つのファイルが作成されることもあります。
ファイル名について
復元先ファイル名は、
<年月日><時分秒>.eml(例: 20100102_123456.eml)
の形式で作成されます。
但し、同一日時のものが複数存在する場合、2つ目以降は、
<年月日>_<時分秒>_<連番>.eml
(例: 20100102_123456_1.eml)
の形式となり、上述した「1つのEメールメッセージから複数のファイルが作成されるという問題」に該当している可能性が非常に高いことから、そのうち必要なひとつをお客様の方でご判断ください。
また、日付が不明な場合は、
<復元元ファイルの先頭からの位置を表す16進数>.eml(例: A3B4.eml)
となります。